リアルタイム字幕とは

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リアルタイム字幕とは

現在、テレビ放送等で字幕の付いた番組は大変限られています。テレビ放送等の音声を聞くことができない人は、映像を見ることはできても情報を理解することが困難です。

テレビ放送等の音声を聞くことができない人のため、これまでインターネットなどのネットワークを使って音声を字幕化し送信する活動がボランティアの手によって行われていました。しかし、字幕を送信するためにはその都度著作権者の許諾を得なければなりませんでした。

障害者団体等の運動により、西暦2000年に著作権法が改正され、専ら聴覚障害者の用に供する目的で、テレビ番組など「放送され、又は有線放送される著作物の音声」に字幕を付け、自動公衆送信を行うことが、政令で指定された事業者であれば特別の許諾を得ずに行うことができるようになりました。これがリアルタイム字幕です。

この改正著作権法は、西暦2001年1月1日に施行されました。

その後、2009年7月10日改正(2010年1月1日施行)により、リアルタイム字幕は、「専ら聴覚障害者等で当該方式によつては当該聴覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために」送信されるものとなりました。

リアルタイム字幕を送信する指定事業者

著作権法第三十七条の二では、リアルタイム字幕を送信できるのは、「聴覚障害者その他聴覚による表現の認識に障害のある者の福祉に関する事業を行う者で次の各号に掲げる利用の区分に応じて政令で定めるもの」とされています。

具体的には、「視聴覚障害者情報提供施設を設置して聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う者」および「聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人のうち、聴覚障害者等のための複製又は自動公衆送信(送信可能化を含む。)を的確かつ円滑に行うことができる技術的能力、経理的基礎その他の体制を有するものとして文化庁長官が指定するもの」(著作権法施行令第2条の2)となっています。

これらの事業者は、別に定める「リアルタイム字幕送信基準大綱」に基づいて、リアルタイム字幕送信を行う責任主体となることができます。

現在のところ、聴覚障害者情報提供施設のほか、リアルタイム字幕送信を行う事業者として指定されているのは、以下の団体です。(順不同)

リアルタイム字幕を入力する字幕制作者について

リアルタイム字幕を実際に入力するのは、上記の指定事業者が指定した「リアルタイム字幕制作者」と呼ばれる人たちです。上に述べた「大綱」によると、「字幕制作者」は次のような要件と専門知識・技術を有するものとしています。

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